日本人GKはこれからどうなる?

今回はフットボール批評issue34より「ドイツ式現代GK育成方法」から日本人GKについてまとめました!

日々進化していく現代サッカーですが、その進化はGKにも求められています。

これから日本のサッカーを強化・発展していくために、GKには何が求められているのでしょうか。

目次

田口哲雄さん

「ドイツ式現代GK育成方法」は田口さんへのインタビュー形式で書かれています。

田口哲雄さんは、ドイツのケルンで育成部門を指導した経験のあるGKコーチです。

現在はJFAコーチのGK担当を務めていらっしゃるそうです。

ドイツと言えばGK大国。優秀なGKを多数輩出している本場での経験がある方のお話は貴重ですね。

少し古いですがスカパーにインタビュー記事がありましたので、興味のある方はご覧ください。

https://www.bundesliga.com/jp/news/ブンデスリーガで働く日本人(1)田口哲雄GKコーチ_前編.jsp
https://www.bundesliga.com/jp/news/ブンデスリーガで働く日本人(1)田口哲雄GKコーチ_後編.jsp

日本のGK事情

本田圭佑選手、香川真司選手以降、海外でプレーする日本人選手は増えました。

現在の代表に選ばれる多くの選手は海外のクラブに所属、または海外クラブでの経験がある選手がほとんどです。

では、GKはどうでしょうか。

現在の代表によく選ばれているGKは川島永嗣選手(🇫🇷ストラスブール)権田修一選手(🇯🇵清水エスパルス)谷晃生選手(🇯🇵湘南ベルマーレ)です。

海外クラブに所属していることが必ずしも良いGKの証とはなりませんが、フィールドプレイヤーよりも量や質が劣るように感じてしまいます。

2021年のJ1リーグでは、清水15位、湘南17位とチームの順位も奮いませんでした。

川島選手も所属のストラスブールでコンスタントに出場できるようになったのは2020-2021シーズンからです。

実際、欧州5大リーグでプレー経験があるのは川島選手のみですし、代表に呼ばれているのは他2選手に経験を伝えたりサポートしたりすることが求められているように感じます。

最近では、シュミット・ダニエル選手(🇧🇪シントトロイデン)や中村航輔選手(🇵🇹ポルティモネンセ)が海外でプレーしていますが、代表でプレーすることはまだ遠そうです。

※シュミット選手は直近の代表に選出されました。

あるドイツクラブの日本担当スカウトは「日本ではGKは探さなくてよい」と言われているそうです。

現代サッカーに求められる理想のGK

田口氏による定義は

90分間、常に関わり続けられるGKです。

フットボール批評より

ということになります。

では、90分関わり続けるとは何なのでしょうか。

それは自分が直接プレーしていない時にもチームに良い影響を与え続けることです。

GKの主な仕事はゴールを守ることです。

しかし最近のGKはビルドアップのパス回しに参加したり、高いディフェンスライン裏の空いたスペースをカバーしたりと役割が増えています。

コロナウイルス蔓延以降、Jリーグリーグのスタジアムでは応援の声や楽器の音が聞こえなくなりました。

その代わり聞こえてくるようになったのが選手同士の声かけ、特にGKのコーチングです。

個人的には波多野豪選手(FC東京)が印象的で、ボールが敵陣にあるときも味方へのコーチングを続けていました。

寒い日は体を冷やさないようにとこまめに動くGKもよく見ます。

ボールに触る機会が少なくプレーエリアが限られているからこそ、どのように関わっていくか考えることが必要なのです。

日本人GKに未来はあるのか

この先、日本人GKは世界基準にレベルアップしていくのでしょうか?

その可能性は十分にあります

その理由は

  1. 若手や育成年代の選手の身体能力が欧州に引けを取らないこと
  2. 学習能力の高さ

の2つがあります。

大きい日本人

アジア人は小さいからテクニック(技術)で勝負するというのが私の今までのイメージでした。

しかし、最近は身長が190cm近い選手も多くなっています。

谷晃生 190㎝ 84kg

鈴木彩艶 189㎝ 91kg

前川黛也 191㎝ 86kg

東ジョン 187㎝ 84kg

オビ・パウエル・オビンナ 193㎝ 85kg

沖悠哉 184㎝ 82kg

大迫敬介 187㎝ 86kg

また、他競技でも大谷翔平選手(野球)は193cmありますし、”大きい日本人”は増えています。

今後はこのような選手をいかにGKというポジションへ導けるかが課題となっています。

日本人の武器「学習能力の高さ」

日本人の長所は学習能力の高さだと思います。状況によっての対処をしっかりと学んでいると思うんですよね。

フットボール批評「ドイツ式現代GK育成方法」より

日本人は他所の良いところを学び、生かすことが得意な民族です。

戦後の経済の発展も真似することから始まっています。

身体能力的に申し分ない選手が、最先端のGKに求められるものを理解し、適切なトレーニングを積み、必要な能力を身につけていくことがこれからの日本に必要になりそうです。

コーチの存在も大きそうですね。

今後GKはどうなっていくのか

サッカーは常に進化・発展を続けているため、今最高のGKがこの先も最高とは限りません

だから、GKもサッカーの進化に合わせて変化していくことが求められます。

現在ではサッカー全体がスピード感を上げています。

素早い切り替えがフィールドプレイヤーに求められている中で、GKにもスピード感を高めていくことは重要です。

また相手の一瞬の隙を”狙う抜け目なさ”も大切になってくるそうです。

2018年のロシアワールドカップで日本がベルギーに敗れた「ロストフの14秒」もGKのクルトワ選手からのスローが始まりだったことを思い出します。

まとめ

今回のまとめは以下の通りです。

日本人GKのまとめ
  • 今の日本人GKは世界レベルではない。
  • しかし、今後世界で戦える可能性は十分ある。
  • 身体能力のある選手を適切に導き、育成できるかが課題。
  • この先もGKは進化し続ける。

いかがだったでしょうか。

スーパーゴールと同じくらいビッグセーブも試合を盛り上げます。

これからの日本人GKの活躍に注目ですね!

最後までお読みくださりありがとうございました。

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この記事を書いた人

「知識を増やして、サッカーを楽しむ」をコンセプトに、サッカーに関する本や雑誌、記事についてまとめていきます。

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