Jリーグでストーミングは通用するのか!?

「タイトル」Jリーグでストーミングは通用するのか!?
サカスタ
サカスタ

みなさんはストーミングというサッカーのプレースタイルをご存知ですか。

世界ではストーミングが1つのトレンドとなっていますが、Jリーグでは実践するチームが少ないので知らない方も多いかもしれません。

しかし、世界のサッカーではすでに主流な戦い方の1つになっています。これからの日本でもストーミングを取り入れるチームがだんだんと増えてくるのではないかと思います。

今回はフットボール批評issue35の「ポゼッションサッカー志向の田坂和昭はなぜボールを捨てたのか?」をもとに、Jリーグでのストーミングサッカーについてお話ししたいと思います。

この記事を読むとわかること
  • ストーミングとは何か
  • なぜJリーグでストーミングを実施するチームが少ないのか
  • 田坂元監督が栃木版ストーミングで残した結果
  • これからJリーグにストーミングは浸透するのか
目次

ストーミングとは何か

竜巻の画像です。

ストーミングを一言で表現すると「ポゼッションとは正反対のプレースタイル」です。

ポゼッションはグラルディオラ監督代のバルセロナが有名ですが、「圧倒的にボールを支配して相手チームにボールを渡すことがなければ負けないし勝つ確率も上がるよね」という考え方です。

サカスタ
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一時はボール支配率が90%を超えるような試合もありましたね!

ボールを持ち続けるために選手個人の高い技術(ボールキープ)や連動したパスワークなどに注目が集まり「美しいサッカー」とも言われました。

それに対して、ストーミング「あえて密集地帯にボールを放り込んで、相手がバタバタしている間に一気にゴールを奪っちゃおうぜ」というスタイルです。

そのバタバタしている状態を「カオス」と言います。

例えば、ボールを保持したら味方のFWに向けてロングボールを入れます。そこには相手DFもいるわけですからもしかしたボールは跳ね返されるかもしれません。

そのセカンドボールを狙って複数の選手が一斉にプレスをかけます。相手が戸惑っている間やミスをした瞬間にボールを奪い、一気にゴールを狙います。こうやってカオスを意図的に作り出していくのです。

ポゼッションに比べて一瞬で得点までつなげられるため、複雑さがや選手個人の判断要素が少ないことがメリットです。

日本ではストーミングが流行らない理由

サッカーボールの画像です。

Jリーグでストーミングを目指しているチームは多くありません。

その理由について田坂元監督は

J1のDFラインはなかなかミスをしてくれないし、仮にボールを前で奪えたとしても最後は崩せない。J1とJ2の違いは何かと言えばボックス内の強さなんです。J1は相手がボックスに入った時の守備が強いし、攻撃でボックスに入った時のフィニッシュの質が高い。

と考えています。

相手のミスを狙うストーミングにおいて、相手がミスしないというのは致命的です。

その点、J2ではJ1よりもゴール前でのミスが起こりやすいため、田坂元監督はストーミングに舵を切りました。

サカスタ
サカスタ

個人的には日本人の気質的な問題があるとも思います。

リスクを取ることよりも安全性を望む傾向の強い日本人ですので、不確実性を生み出すよりも確実にプレーできることの方が安心感が強いですよね。

練習でやったことを試合でも同じように出せる確率が高いですから。

栃木SCの目指したサッカー

栃木SCのエンブレムの画像です。公式HPより拝借しています。
公式HPより https://www.tochigisc.jp

田坂監督が就任した2019年シーズン。栃木SCはポゼッションサッカーをベースにリーグ戦を戦いましたが、成果が出ずに残留争いに巻き込まれます。

1試合の勝敗で順位が大きく入れ替わる下位の戦いでは、浸透に時間のかかるポゼッションを続ける余裕はありません。

堅守速攻にプレースタイルを切り替えてから、栃木は躍進し、残留を掴み取りました。

2020シーズンは、前年の堅守速攻をベースに「栃木版ストーミング」を目指しました。

ポゼッションが主流な中、ハイプレスをかけるチームはJリーグには少なく、練習試合ですがJ1の横浜F・マリノスにも善戦するほど成果を上げました。

リーグ戦ではチーム史上最高順位のトップ10に入ることに成功。

2021シーズンは主力のJ1個人昇格などにより戦力が低下したこともあり14位でしたが、田坂元監督は在籍3年間ですばらしい結果を残しました。

ストーミングのこれから

英語でFUTUREと書かれた画像です。アルファベットの書かれた木のブロックが順番に並んでいます。

世界でトレンドになってることが少し時間をおいて日本に輸入されることは、サッカーを含めた様々なことで言えます。

グアルディオラ監督がポゼッションで世界をアッと言わせた後、ドイツ勢やクロップ監督のリヴァプールを代表とするストーミングサッカーがポゼッションサッカーの1強を崩そうとしています。

日本でも川崎フロンターレがパスワークを中心としたサッカーでJリーグ2度の連覇を達成していますから、次に現れるのはストーミングで川崎を倒すチームでしょう。

実際にJ1の舞台でも京都サンガFCがハイプレスサッカーを志向しています。12年ぶりのJ1であることやVARへの適応などまだ時間はかかりそうですが、とても楽しみなチームです。

サカスタ
サカスタ

個人的には、今後ハイプレスのストーミングを戦術の中心としたチームが結果を残していくのではないかと思います。

まだまだ実践するチームが少ないからこそ、どんなことが起こるか予測の難しいJリーグでのストーミングの今後に期待しましょう!

最後までお読みくださりありがとうございました。

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この記事を書いた人

「知識を増やして、サッカーを楽しむ」をコンセプトに、サッカーに関する本や雑誌、記事についてまとめていきます。

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